受賞者
hako 様
(宮城県)
■元気君
その他(鳥(キビタイボウシインコ))
に贈る手紙
<第3期>テーマ C:フリーテーマ
応募作品
元気君へ
膝まで引いたヘドロの中、絶望的な思いを抱え家に向かった。津波は家の寸前で止まった奇跡でした。心臓をバクバクさせて進むと3日間カーテンも開いたままの家の中から私を見つけ「おかあさん」と狂った様に叫び始めてくれた元気。泥足のまま家へ入りケージを開けると全身を震わせすがり付く様に腕に乗り、あれほど絶叫していたのに黙ったまま私の顔に体を付け荒息で興奮してた。生きていてくれた。あの朝追加したままの餌。こぼれた水。まる2日間の寒い暗い一人ぼっちの夜を過ごし、何も食べずにひたすら私が迎えに来るのを待っていてくれた元気。お母さんは地震津波で泣けなかったけど初めて泣いた。胸が張り裂けそうだった。医療人としての仕事上、人を優先は仕方がないけれど 覚悟を決めるしかなかったけれど二度とこんな辛い思いはさせないよ。君は確実にお母さんより長生き。君を迎える時に息子と約束しているから それまで一緒に楽しく暮らそうね。
東日本大震災で津波被害を受けた地域にお住まいだったhakoさん。奇跡的に再会できたキビタイボウシインコの元気くんとhakoさんの強い絆が審査員一同の心を打ちました。家族のいないおうちの中で、まる2日間ごはんも食べず、ただじっと「おかあさん」を待っていた元気くんの気持ち、また、覚悟を決めていたけれど生きて再会できて初めて涙を流したというhakoさんの気持ちを思うと胸が締め付けられます。ただ"ペット"と言っても、家族同様に大切な存在であることを実感できる大変貴重な手紙であることから、総合グランプリに決定いたしました。
元気くんは普段からhakoさんのことを「おかあさ〜〜ん」と呼ぶのが日課の様子。hakoさんからご投稿いただいたもうひとつの手紙もぜひご覧ください。
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hako 様(宮城県)
<第3期>テーマ A:お願い
受賞者
chaco 様
(福岡県)
■ロン
イヌ(ゴールデンレトリバー)
に贈る手紙
<第1期>テーマ B:天国のうちの子へ
応募作品
ロンへ
7月の暑い日、たった一人天国へ旅立ってしまった愛する妹ロンへ。
初めて我が家にやってきた日。
家族の中で一番犬嫌いだったおじいちゃんにぺったりとくっついて離れなかったね。
そして最期の日も、介護用ベットから起き上がれないくらい年老いたおじいちゃんにぴったり添い寝をしていたね。
一番犬嫌いだったおじいちゃんが
一番泣いてた。
もっと優しくしてあげたかったと
嗚咽をあげてないてたよ。
おじいちゃんね、去年の5月ロンの遺骨を握り締めたまま、眠るように亡くなったよ。
今頃そっちで一緒に散歩でもしてるかな??
いまでもふっとロンの事を思い泣く家族達を天国で笑って眺めててね。
私がそっち行くときは、ロンにはロールパン、じいちゃんにはサイダーをお土産に持っていくからね!
ゴールデンレトリバーのロンちゃんは、わんちゃんですから物は言えませんが、ぴったり寄り添うことでおじいちゃんに対する愛情を表現していたのでしょう。犬嫌いだったというおじいちゃんも、ロンちゃんのぬくもりを感じているうちに、じんわりと愛情が伝わっていって、いつしかロンちゃんが心の支えになっていたのかもしれません。chacoさんのやさしい目線で綴られた文章に思わず涙した手紙。準グランプリおめでとうございます!
受賞者
マーくんを愛し続けた母 様
(福井県)
■マーくん(マイケル)
イヌ(マルチーズ)
に贈る手紙
<第2期>テーマ A:ありがとう
応募作品
マーくん(マイケル)へ
マーくんに今ここでたくさんの有難うを言いたくて改めてお手紙をしたためます。
マーくんの大好きだったお姉ちゃん達が次々とお嫁に行ってしまった時も、いつもお母さんの傍にいてくれたから少しも寂しい思いをしなかったよ。
マーくんが添い寝をしてくれた数は、お姉ちゃん達よりずっと多かったね。
道理でお母さんはいつも寂しい思いも寒い思いもしなくて済みました。
マーくんと二人で過ごした時間は家族の誰よりも一番多く過ごしてきた様に思います。
だからいなくなってから、寂しくて、切ない気持ちをたくさんしてきたように思います。
だから今ここで天国のマーくんに聞こえる様に大声で叫びます。
いつもお母さんの傍にいてくれて有難う
いつもお母さんを癒してくれて有難う
いつもお母さんを慰めてくれて有難う
マーくんをギュッとする事で、お母さんをいつも幸せな気持ちでいっぱいにしてくれていた事に、とても感謝しています。本当にありがとう。
さまざまなイベントが起こる家族の歴史のなかで、飼い主の「マーくんを愛し続けた母」さんの一番そばに寄り添って生きてきたマルチーズのマーくん。もしかしたらお嫁に行った娘さんたちよりも、"お母さん"の心に占める愛情の割合は大きかったかもしれませんね。マーくんへのまっすぐな愛情が読み手にもよく伝わってきました。準グランプリおめでとうございます!
受賞者名をクリックすると受賞作品をご覧になれます。
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こたろうの父 様(三重県)
<第1期>テーマ A:未来のうちの子へ
★おうちに迎えて13年になるシニア犬、こたろうくんに贈る"お父さん"からの心温まる手紙
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お母さん 様(長野県)
<第1期>テーマ B:天国のうちの子へ
★泣いている自分をなぐさめてくれたやさしい愛猫プータンに贈る手紙
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真理 様(兵庫県)
<第1期>テーマ C:フリーテーマ
★言葉を理解して楽しくコミュニケーションできる愛犬のはなちゃんに贈る手紙
受賞者名をクリックすると受賞作品をご覧になれます。
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ミリー 様(栃木県)
<第2期>テーマ A:ありがとう
★リードをつけて一緒に朝お散歩するのが日課という、愛猫ミリーへ贈る手紙
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ラビラビ 様(愛媛県)
<第2期>テーマ C:フリーテーマ
★息子さんから「俺だと思って育てて」とプレゼントされた愛犬モカへ贈る手紙
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ささくれ 様(東京都)
<第1期>テーマ A:未来のうちの子へ
★夫婦の間に生まれた子どもの"お兄ちゃん"となった愛犬ミルコへ贈る手紙
2011年3月11日に発生した東日本大震災がペットとの関係にも大きな影響を与え、今回のコンテストでも震災に関連した手紙がいくつかエントリーされていました。飼い主が見つからない被災ペットや、一時行方不明になったけれど幸運にも見つかったペットなど、さまざまな境遇が垣間見える貴重なお手紙です。今回は特別に、そのなかから3作品をご紹介いたします。ぜひご覧ください。
投稿者名をクリックすると作品をご覧になれます。
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wooping 様(東京都)
<第3期>テーマ B:約束するよ
★東日本大震災で家族と離れ離れになってしまった保護犬のシン(仮称)へ贈る手紙
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月子 様(東京都)
<第1期>テーマ C:フリーテーマ
★被災して里親募集していた一時預かりの保護犬、大河へ贈る手紙
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みよラブ 様(宮城県)
<第2期>テーマ A:ありがとう
★大津波で一時期行方不明になってしまった愛猫のみよちゃんへ贈る手紙
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